フォレンジック入門:CTFで証拠を読み解く基礎
デジタルフォレンジックは、ファイル、ログ、通信記録などに残る痕跡から、何が起きたかを説明できる形に組み立てる作業です。
CTFでは配布物を自由に調べられますが、実務では証拠を変えず、扱った履歴を残すことが前提になります。
ファイル名だけを信じない
拡張子は、利用者やアプリケーションが付けた目印であり、内容そのものを保証しません。
ファイル形式を識別する先頭の情報、サイズ、メタデータ、埋め込まれた別ファイルを照合すると、表面上の名前と実体の違いに気付けます。
ただし、一つの痕跡だけで出来事の全体を断定するわけにはいきません。
時刻を並べるときの注意
作成、更新、アクセスの時刻は、ファイルシステムやツールの種類によって意味と保存方法が異なります。
タイムゾーン、時計のずれ、コピー操作の影響を考慮せずに並べると、順序を誤ることがあります。
CTFでは、各時刻の出所とタイムゾーンをメモして、ログや通信記録と相互に確かめます。
調査の記録を残す
- 配布されたファイルを複製し、元のファイルに直接変更を加えないようにします。
- ファイル一覧、ハッシュ値、調べたツールと結果を作業メモに残します。
- 得た事実と、そこから推測した出来事を別の行に書きます。
- 結論は、別の痕跡で説明できるかを確認してから提出します。
この順序は、フラグを見つける速度よりも、他の人が同じ結論を確かめられることを優先するためのものです。
扱うデータの範囲
実在する端末イメージ、バックアップ、ログには、本人や第三者の情報が含まれます。
権限のない収集や解析、取得したデータの共有は行わず、演習用に提供されたファイルだけを対象にしてください。
安全な学習の境界は責任ある利用方針に定めています。
次に読むページ
- フォレンジックカテゴリのチャレンジで、ファイルとログの読み方を試せます。
- Linuxセキュリティの基礎は、権限とログを読む前提になります。
- ネットワークとWiresharkの基礎では、通信記録を扱います。